2005年10月02日
 ■  こんな夜更けにバナナかよ
4894532476こんな夜更けにバナナかよ
渡辺 一史

北海道新聞社 2003-03
売り上げランキング : 13,662
おすすめ平均

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

筋ジストロフィーという難病を抱えた鹿野靖明さんと、ボランティアの人たちの交流を描いた作品です。

人工呼吸器を付けて、身体がほとんど動かない状態。
24時間介護の手を必要とし、寝返りさえも1人でうてない。
そんな状況が想像できるでしょうか。
実際に自分がそうだったらと考えるのは難しく、そのストレスはきっと想像以上のものでしょう。

障害者とボランティアと言うと、「支えられる人」と「支える人」という先入観があったのですが、
ここ「鹿野邸」ではそんなものではなく、もっと人間っぽい、人対人の関係があったようです。

わがままも言えば、恋愛もする。
気に入らなければ、平気でボランティアに「帰れ!」と怒鳴り散らしたりもしていたようで、
鹿野さんに惹きつけられる人がいる反面、ボランティアを辞めていく人も多かったようです。

よくある感動的なストーリーとは違って、良いところも悪いところも含めて、人間のあらゆる面が浮き彫りになっている作品です。
また、障害者に対する現実の厳しさや、介護制度の現実も詳しく書かれています。

「生きる」ということを、あらためて考えさせられました。

 

投稿者 Naomi : 2005年10月02日 20:08