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実に久しぶりに、読み応えのある素晴らしい本に出会えたというのが、率直な感想です。
基本的に図書館愛用家の私は、読みたい本は買うより先に借りる方が多いでのです。参考書や実用書など、いつも手元に置いておきたいものは購入しますが、それ以外の本は最近ではめっきり買わなくなっていました。
でもこの本には何かしら惹かれるものがあり、あっさり購入。結果、購入して良かったと心から思っています。きっとしばらく経ってから、また何度も読み返すことになりそうです
この本の著者、リリー・フランキーさんを私は、ココリコに出ている人、くらいの認識しかありませんでした(汗
実は今でも何を生業とされている方なのかイマイチわかってはいないのですが、そんなことはまったく問題にならないほど、この本は素晴らしかったです。
リリーさんの幼少時代、中学、高校、そして大学進学のために上京、そしてその後が時系列に沿って書かれています。文章のそこかしこにリリーさん独特のユーモアが散りばめられていて、「ただの悲しい物語」とは一線を画しています。
ちなみに、アマゾンのレビューなどを見ていると、「涙が止まりませんでした」とか「読みながら涙した」などといった言葉が並んでいますが、残念ながら私は結局最後まで泣きませんでした(^^;
感動はしているのですけどね。どうも私の涙腺のツボは押さなかったようです。
でも本当に良い本だと思います。
ベストセラーリストに名を連ねているのも納得です。
是非みなさまにも読んで頂きたい1冊ですね。
そういえば映画化の話もあるようですが、私は映画は観に行かないと思います。
私の心の中で、私の感じたイメージを大切にしたいのです。映画だと、一方的に映像を与えられてしまうので、想像の余地がありません。私は私のイメージをそのまま持っていたいと思っています。
それが本の、最大の魅力だと思うから・・・
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私達がごく当たり前だと思っていることが、実はすごく感謝するに値するものなのだと、改めて思わされます。
サム・ライトナーという一人の少年の物語。
「形成異常」という難病を抱えた少年の、痛々しいまでの闘いをつづった記録です。
いわゆる「先天性奇形」といわれるもので、サムの顔左半分は大きく膨れてしまっています。彼を見る人々の目はそこに集中し、心無い言葉をかけられることもしばしば。
「かっこ良くなりたいわけじゃない。ただもう少しふつうの顔になりたいだけ」
そのサムの言葉が、全てを物語っています。
治療法もない、危険すぎて手術もできない、そんな八方塞りの状況に思わず同情をしてしまうのですが、サムと、サムを取り囲む人たちの優しさに触れることができて、読み進むうちに本当に奇跡を感じます。
地元の新聞や、この本を出版するにあたっての取材に全てサム自身がOKを出しているのですが、その理由はただひとつ。
「本当の自分を知ってもらいたいから」
特別ではなく、どこにでもいる一人の少年の言葉を聞いてほしいのだと、サムは言っています。
私達は、日々いろんな思いを感じながら暮らしています。泣いたり、笑ったり、怒ったり。すばらしい1日もあれば、あまりいい1日ではないこともあります。ですが、それら全てはものすごく大切な、貴重な宝物なのだと、実感せずにはいられません。
この本は、トム・ホールマンというジャーナリストの方が、3年もの月日をかけて取材を重ね、書き上げた本です。手術室での医師の会話、看護士たちの心の葛藤、そして両親とサム本人の思いが重みを持って伝わってきます。
決して同情を集めるための本ではなく、ただ純粋に、ここに今生きているサム・ライトナーという一人の人間の、生きることへの闘いを描いた本なのだと、私は思います。
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筋ジストロフィーという難病を抱えた鹿野靖明さんと、ボランティアの人たちの交流を描いた作品です。
人工呼吸器を付けて、身体がほとんど動かない状態。
24時間介護の手を必要とし、寝返りさえも1人でうてない。
そんな状況が想像できるでしょうか。
実際に自分がそうだったらと考えるのは難しく、そのストレスはきっと想像以上のものでしょう。
障害者とボランティアと言うと、「支えられる人」と「支える人」という先入観があったのですが、
ここ「鹿野邸」ではそんなものではなく、もっと人間っぽい、人対人の関係があったようです。
わがままも言えば、恋愛もする。
気に入らなければ、平気でボランティアに「帰れ!」と怒鳴り散らしたりもしていたようで、
鹿野さんに惹きつけられる人がいる反面、ボランティアを辞めていく人も多かったようです。
よくある感動的なストーリーとは違って、良いところも悪いところも含めて、人間のあらゆる面が浮き彫りになっている作品です。
また、障害者に対する現実の厳しさや、介護制度の現実も詳しく書かれています。
「生きる」ということを、あらためて考えさせられました。
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3時間くらいで、一気に読んでしまいました。
中学の時にいじめが原因で自殺未遂、その後16歳で極道の妻に。
現在の養父との出会いを機に更生し、司法試験を突破し弁護士になるまでの自伝的作品です。
この本の最後に書かれている言葉。
「あきらめたら、あかん!」
心に響きました。
同じ言葉でも、それを言う人によって響き方がまるで違います。
中卒という学歴で、司法試験に1発合格というのは、並大抵の努力ではなかったと思います。
そんな大平さんの言葉だからこそ、胸にせまってくるものがあります。
私もまだまだ頑張れる、そんな風に感じました。
この本を読んで、家族の大切さというものもちょっと感じたりしました。
いつもそこにいるのが当たり前の存在で、甘えたり、わがままを言ったりしがちですが、
それって実は、ものすごく幸せなことなんですよね。
「親孝行」という言葉、あまり好きではありませんが、
ずっと育ててくれた両親に、感謝の気持ちを忘れずにいたいと思いました。
いろんな意味で、とても前向きになれる1冊です。
人生に抱えているものは人それぞれですが、あなたの求めている答えが見つかるかもしれません。
![]() | 霧のなかの子 トリイ・ヘイデン 早川書房 2005-04-21 売り上げランキング : おすすめ平均 ![]() Amazonで詳しく見る by G-Tools |
トリイシリーズの8作目です。
情緒障害児教室の教師を辞めて、病院でセラピストとして勤務していた時の話で、
今までの専門分野とは違う年代の人たちを相手に、奮闘するトリイの姿が描かれています。
今までの作品もそうなのですが、著者が人と交流する過程を読んでいると、改めて人間の在り方というものを考えさせられます。
もちろん障害児教育のプロフェッショナルという立場があるので当然のことですが、
トリイの行動には、一貫して人に対する愛情が溢れています。
その中で、イライラしたり、憤りを感じたり、悲しんだりという、
人としての当たり前の感情が感じられるところに、このトリイシリーズの親しみやすさがあるのだと思います。
今はスコットランドで農業を営む傍ら、執筆活動を続けているという著者ですが、
世界各国を公演で飛び回ったり、児童虐待や自殺防止のホットラインの活動にも力を尽くしていて、
何度か日本にも訪れています。
そんな著者トリイ・ヘイデンの公式ホームページはこちら。
↓
http://www.torey-hayden.com/ (英語)
http://www.torey-hayden.com/japan/defaultj.htm (日本語)
![]() | すべては愛に―天才ピアニスト、デヴィッド・ヘルフゴットの生涯 ギリアン ヘルフゴット アリッサ タンスカヤ Gillian Helfgott Alissa Tanskaya 角川書店 1997-04 売り上げランキング : 530,189 おすすめ平均 ![]() Amazonで詳しく見る by G-Tools |
とても綺麗なブルーの装丁に惹かれて、思わず手に取った一冊です。
映画「シャイン」の原作といえば、わかるでしょうか。
類まれなるピアノの才能に恵まれた、デヴィット・ヘルフゴット。
神童として、将来を約束されたかに見えたデヴィットですが、
幼少の頃からの父親との葛藤、貧困による失意などから、
次第に精神を病んでしまいます。
そのデヴィットが、再び音楽の喜びに出会い、ピアニストとしてカムバックするまでの軌跡を、
彼の妻である、ギリアン・ヘルフゴットが綴ったノンフィクションです。
デヴィットが辿ってきた人生や、苦難を乗り越えてカムバックするまでの過程もとても感動的なのですが、
その中でも特に惹きつけられるのが、デヴィットの人柄です。
疑うことを知らず、純粋無垢なデヴィット。
そんな彼の優しさや暖かさが、この本を通して読み手である私に伝わってくるのです。
心の病から、普段の生活では注意力散漫になったり、
じっとしていられなかったりするのですが、
一旦ピアノの前に座ると、何時間でも引き続けるそうです。
欲張りになって、ついついいろんなものを欲しがってしまいますが、
ただひとつの夢に向かって突き進むことの大切さを、教えられたような気がします。
私はもともとたくさんの本を読むよりも、気に入ったものを何度も読み返すのが好きなのですが、
この本も、その中の1冊です。
「生きる」ということの本質が、この本にはつまっています。
![]() | よその子―見放された子どもたちの物語 Torey L. Hayden トリイ・L. ヘイデン 入江 真佐子 早川書房 1997-05 売り上げランキング : 169,044 おすすめ平均 ![]() Amazonで詳しく見る by G-Tools |
トリイシリーズの中で私が一番好きなのはこの本です。
自閉症の男の子ブー、読字障害の女の子ロリ、憎しみのとりこになっている少年トマソ、
そして12歳で妊娠してしまった少女クローディア。
あらゆるクラスからはみ出してきた、4人の生徒との交流を描いた作品です。
この本は、いわゆる奇跡の物語ではありません。
著者トリイとの出会いが、その後の人生に大きく影響を与えたというのは、まぎれもない事実ですが、
それは著者が、悲惨な生活から救い出す絶対的な力を持っているということではないのです。
確かに著者トリイは、いつでも全力で子供達のために戦っています。
ですが、1人の人間の力には限界があり、トリイ自身も悩み、傷つきながら前に進もうと努力しています。
トリイも本の中で書かれています。
その場その場を精一杯過ごすこと。
瞬間、瞬間を少しでも良い方向へ持っていくことが自分の仕事だと。
トリイシリーズの魅力は、なんといっても著者の「人間くささ」だと思います。
私にはあまりなじみのない、特殊教育の現場。
そういう場所で働く人たちは、どこか”特別の人”というイメージがあります。
悪い意味ではなく、こういう現場には果てしなく強い精神力、忍耐力が要求されると思います。
そういう環境で働くことに生きがいを感じる人たちには、
ちょっと大げさですが、何か神がかり的な精神力が備わっているような気がしてしまうのです。
ですがこの本の中には、恋人との別れや、普段の何気ない日常、
自分の弱さなども書かれています。
こういうところに親しみを感じ、それが本の魅力に大きく貢献していると思うのです。
トリイの本を始めて読んだ後に、まず私が思ったことは、
「トリイと友達になりたい(笑)」でした。
この本を読んでいると、本当にどんなことでも打ち明けられるような、
すごく仲の良い友達になれそうな気がしてくるから不思議です。
そして、この本を好きな最大の理由は、登場人物の1人であるロリです。
彼女はどんなに自分がつらい立場でも、人を思いやる心を忘れません。
人の心配をしているような場合ではない時でも、自分の周りの大切な人が幸せかどうか、
いつも心配して気を配っています。
もちろん子供ですので、泣いたり笑ったり、感情の起伏はかなり激しいです。
ですが、それを上回る天性の優しさを彼女は持っているのです。
大人でもなかなかこんな人はいません。
大人だからこそ、いないのかもしれませんが。
この本は、このシリーズの中では比較的ほのぼのした雰囲気です。
読んでみたいけど、あまりにも残酷な内容はちょっと、と思われる方には
読みやすい内容かもしれません。
機会があれば、ぜひ読んでみてください。
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1人の教師と、幼い少女の愛の物語(実話)です。
幼いころから書くことが好きだったという著者。
文章の表現力は、すばらしいものがあります。
話の内容にぐいぐい惹きつけられて、途中で読むことを中断するのが難しいくらいです。
人がどこまで残酷になれるのか。
人がどこまで優しくなれるのか。
相反する2つの感情を、読んだ後でじっくりと考えさせられます。
情緒障害児教室や、州立精神病院などで働いていた著者の、
そこでの体験を綴ったノンフィクションです。
この本のテーマでもある幼児虐待や、背景にもなっている季節労働者用キャンプ、
貧困など、私自身にはあまり馴染みのないものですが、
表現力豊かな文章なので、まるで自分の目で見たことがあるかのように、
感情移入することができます。
そして私が一番好きなのは、本の最後に出てくるシーラが書いた詩です。
これが本当に子供が書いたものなかのと思ってしまうほど、心を打たれます。
実はこのお話には続編があるのですが、これはこれで完結しています。
いろんな世代の人に読んで、そしてじっくり考えてほしい一冊です。
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私が初めて、読んで泣いてしまった本です。
中国の文化大革命を生き抜いた、著者の自伝です。
祖母の時代から始まり、母、本人と、生きてきた時代を克明に綴っています。
「文化大革命」という言葉、歴史の授業では聞いていたのだけれど、
深く考えずに流してしまっていました。
この本を読んでから、もっとまじめに歴史の授業を受けておくべきだったと後悔したほどです。
自分の意志を持つということさえ、許されなかった当時の中国。
「自由」という言葉の意味を考えさせられます。
そして時代に翻弄されながらも、時代と戦って、そして生き抜いてきた著者の姿に、強く心を打たれます。
そしてこの作品に書かれている情報の膨大さ、正確さは圧巻です。
漢字が多いので、はじめのうちは結構読みづらかったのですが、
読み進めるうちにストーリーにのめりこんでいって、あっという間に読み終えてしまいました。
「強く生きること」とはどういうことか。
深く考えさせられる、感動のノンフィクションです。
私はハードカバー(上・下巻)を購入したのですが、文庫も出ているようです。(上・中・下)










